他の誰でもない君だから。

「じゃあ、私は何なんですの?」
 何の話からだったろう。
俺が部活メンバーを炎や導火線に例えたことを話したら、沙都子がそう聞いてきた。
「沙都子か?そうだなぁ…」
 答えはすぐに浮かんだ。
が。浮かんだ答えはあまりにキザすぎて、とてもじゃないが俺の口からは出せたもんじゃない。
「…すまん、思いつかん」
「…なっ!そ、それはあんまりですわ〜」
 明らかに不満そうな顔で沙都子が口を尖らせる。
許せ、沙都子。いくらなんでも本人を前にしてこんなことが言えてたまるか。
「ちょっとちょっと圭ちゃん。何私の許可なく沙都子をいじめてくれちゃってるんですか!」
「ん〜?何だ?じゃあ詩音の許可があればいじめてもいいのかよーぅ?」
「そうですねぇ。条件によっては考えてあげないこともないです」
「勝手なことをいわないでくださいましーー!私は詩音さんの所有物ではございませんでしてよー!?」
「そうなのです、沙都子はボクのものなのですよ。にぱー☆」
「梨花まで何を言ってるんでございますのー!?」
「いやぁ。モテモテだね〜沙都子?おじさん羨ましいなぁ♪」
「こんなモテ方嬉しくございませんですことよー!!ふぇぇえん、レナレナーー!!」
「はぅ〜困ってる沙都子ちゃん、かぁいいv大丈夫だよ、悪い人たちはすぐにレナがやっつけてあげるからね〜〜!」
すぱぱぱぱぱぱん!!!

 炸裂するれなぱん。

そして勝ち誇った沙都子の高笑い。
沙都子を中心に、俺たちはいつもこんな大騒ぎをして笑ってる。
(…やっぱり、そうだよな)
れなぱんにノックアウトされて倒れながら、さっき浮かんだキザな答えが決して間違いじゃないことを改めて実感する。
俺たちの笑顔の中心にはいつも沙都子がいる。
導火線はしけっていては役に立たないし、赤い炎も青い炎も激しい雨には勝てはしない。
追い風を受ける帆だって、受けるのが冷たい風では悲しい勢いしか生み出せないだろう。
俺たちが俺たちであるために、必要不可欠な存在、それが沙都子なんだ。

だから守ろう、この笑顔を、何があっても。
言えなかった答えを、俺は心の中でかみ締める。


そう。沙都子、お前は…

俺たちみんなの太陽なんだからな!!





最近めっきり絵が描けなくなってしまったのですが、今日は他でもない沙都子の日!!
消えかけた絵心振り絞り、沙都子への愛で描ききりましたよっ!!(笑)
鈴木先生のジグゾーにも熱くなりましたし(笑)
沙都子の日、万歳♪